日々是雑記

日々のあれこれを好き勝手に書いています。

風光る

高校の頃から買い続けている漫画の一つがまた終わりに近づいています。
私が新撰組にハマったとき、何気なく本屋で見つけた漫画「風光る」。
この漫画の作者は膨大な資料を読み込み、史跡に足を運び、子孫の方に話を聞きに行くなど、時代交渉をしっかりして、尚且つ新撰組よりの見方をせずに双方のその当時の意思をそれぞれの立場から描いていて、とても面白い作品だと思います。

前巻で沖田が千駄木に移り、もう後少しで終わってしまうのだなと寂しく感じていたのですが、先日最新刊を見つけて今読み終わりました。
もう近藤勇が斬首されるまでの流れが、泣けて泣けて仕方ありませんでした。
近藤勇を流山で捕縛した有馬藤太や、薩摩の武士たちがどうにか近藤を切腹にさせてやれないかと奮闘する様に号泣。
近藤勇と接した者は武士の情けをかけようとするのに対し、噂しか聞いたことが無い者は斬首では生温い、磔にしろと主張する。
100年以上も前のことなのに、今の世の中に通じているような気がしてしまいました。

近藤の斬首の際、太刀取りを務めた横倉喜三次は、太刀取りで得た褒賞金全てを費やして近藤の葬儀を行ったそうです。
それも処刑からわずか20日後に。
新政府軍が旧幕軍の慰霊許可を出す6年も前に、見つかれば己も切腹を命じられるかもしれない中で、噂に惑わされず人となりを見て行動する。
私もこうありたいと思いました。

人としての信念を持ち続けることは難しいかもしれません。
けれど、そういう人でありたいです。